ドパミン刺激薬はADHD治療薬の一つである。
ドパミン刺激薬にはメチルフェニデートとリスデキサンフェタミンがある。
ドパミン刺激薬は脳内のドパミンとノルアドレナリンのトランスポーターと呼ばれるたんぱく質に作用し、脳内のドパミンとノルアドレナリンの量を増やすことによってADHDの臨床症状を改善させると考えられている。
ADHD治療薬に用いられるメチルフェニデートは徐放錠(商品名 コンサータ)である。徐放錠とは薬剤を油などでコーティングして、徐々に溶けていくようにした剤型である。したがって、徐放錠はそのまま丸ごと飲み込むべき薬剤であり、割ったり、砕いたり、すり潰したりして服用してはいけない。
他方、メチルフェニデートそのものの製剤(リタリン)適応はADHDではなく、睡眠障害のナルコレプシーである。
主な副作用は食欲減退・不眠症・頭痛・めまい・動悸・頻脈・悪心・嘔吐・体重減少などである。重大な副作用に依存性がある。
ドパミン刺激薬は依存性の問題があるために使用が厳しく制限されている。医師・薬剤師・医療機関は登録制であり、登録患者にのみ使用し、目的外使用・他人への譲渡禁止である。患者のその旨を説明し、文書同意を取得したのちに開始される。
メチルフェニデート徐放錠(商品名 コンサータ)
リスデキサンフェタミン(ビパンセ)