天気はその日その時々で常に変化している。晴れの日もあれば、曇りの日、雨の日もある。風が強い時、暑い時、寒い時、さまざまである。天気が変化動揺することを疑う人はだれもいない。
天気同様、われわれの心身の状態も常に変わる。気分がいい時もあれば、憂うつだったり、不安だったりするときもある。頭や体が重い日もあれば、愉快な日もある。
しかし、頭はいつも澄んでいて、気分はいつもさわやかであるべきだと決めている人にとって、気持ちや身体の調子のちょっとした不調もただ事でなくなる。
こうであるべきだという誤った理想主義者は、こうであるという事実に裏切られて悩みを深くする。
神経症にかかる人は、要求することが多く、完全欲が強い。神経症の人は実際の能力に比べて要求水準が高い。神経症が治ると普通の水準に戻る。つまり、観念的から実際的な考えになる。