モダフィニル(商品名:モディオダール)は、1976 年フランス Lafon 社(現 Teva Pharmaceuticals Europe BV)により見出された覚醒促進作用を有する薬剤である。本剤はドパミン神経系の賦活化作用は弱く、その覚醒機序として覚醒中枢である結節乳頭核を活性化し,ヒスタミン神経系を介して大脳皮質を賦活化することが示唆されている。作用持続時間が長く、1 日 1 回投与が可能である。
フランスにおいては依存性形成のリスクの低い覚醒促進剤として開発され、1992 年 6 月 に承認、1994 年 9 月より発売されている。 米国においては「希少疾病用医薬品」に指定された後、臨床試験が行われ、1998 年 12 月に 承認、1999 年 2 月より発売されている。2020 年 2 月現在、35 の国又は地域でナルコレプシーに伴う日中の過度の眠気に対する治療薬として承認されている。
閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSAS)に関連する効能・効果が2001 年にメキシコで承認 されたのを皮切りに6 ヵ国で承認されている。
国内においてはアルフレッサ ファーマ株式会社により開発が進められ, 2007 年 1 月に「ナルコレプシーに 伴う日中の過度の眠気」を効能・効果として承認され、2007 年 3 月に発売された。
2011 年 11 月「持続陽圧呼吸(CPAP)療法等による 気道閉塞に対する治療を実施中の閉塞性睡眠時無呼吸症候群に伴う日中の過度の眠気」の効 能・効果で一部変更承認された。
2020 年 2 月「特発性過眠症に伴う日中の過度の眠気」の効能・効果が追加承認された。
モダフィニル(商品名:モディオダール)