アザピロン系抗不安薬はセロトニン1A受容体部分作動薬ともいわれ、ベンゾジアゼピン系抗不安薬以外の唯一の抗不安薬である。
主に縫線核や扁桃体、海馬などの前シナプスの5-HT1A自己受容体に部分アゴニストとして作用することで抗不安効果を発揮する。抗不安効果のほか抗うつ効果を併せ持つ。ベンゾジアゼピン系薬物に見られる筋弛緩、健忘、依存性は少ないが、効果が弱く、効果発現まで2週間ほどかかるため、軽症例や高齢者に使用される。
本邦ではタンドスピロンが1996年より販売されている。
タンドスピロン(商品名セディール)