解離性障害は不安障害に分類される。
解離性障害の症状は心的外傷あるいは耐え難いストレス性の最近の出来事に関して、部分的あるいは完全な健忘(忘れること)が基本症状である。
解離性障害はその多彩な症状によって、以下のように診断される。
解離性遁走(とんそう)は解離性健忘に加え、明らかに意図的に、家庭や職場から離れて放浪することである。
解離性昏迷(こんめい)は解離性健忘のほか、昏迷を呈する。昏迷とは随意運動や外的刺激に対する反応がほぼない状態である。
トランス及び憑依(ひょうい)障害とは、自己の人格同一性が損なわれ、あたかも他人の人格、霊魂、神、特別な力に取りつかれているかのようにふるまう。
解離性運動障害のもっともよくみられるものは、1つあるいはいくつかの四肢を動かす能力の喪失である。そのほかに失声、構音障害、失立失歩なども含まれる。
解離性知覚麻痺は解剖学的にあり得ないような感覚の麻痺である。
薬物療法は抗不安薬のほか、抗うつ薬、抗精神病薬などを症状に合わせて処方する。
本人が心身リラックスでき、安心できる環境の整備も重要である。